最近、自分の周りの様々なシーンでタカアンドトシのギャグ「欧米か!」が発されている気がします。
元々お笑い好きの人ばかりではなく、もっぱらフツーの人がフツーのシーンで発している、つまり「みんなのギャグ」になっている気がします。
何だか久しぶりに「いいギャグ」がキた気がします。
そもそも、音の勢いのみのネタ(「フォー」「ゲッツ!!」等)を「ギャグ」と呼ぶこと自体に、私は違和感があるのですが、こういうちゃんと上手い漫才の中の「良質の定番ネタ」が、流行ギャグになることはうれしい事です。
このギャグのブレイクの訳を考えてみると、
やはりこのギャグが出てくるタカアンドトシの漫才自体が上手い事に尽きます。
ネタ自体はYou Tubeあたりで観ていただければと思いますが、くどい位のツッコミのループ、その切り替え、時にツッコミ返し、さらに折々に言葉だけでなくアクションのボケを混ぜるなど、大変リズムが良い。
NHKの爆笑オンエアバトルで史上最高の18連勝目を上げた先日のネタも素晴らしいの一言。
「面白いネタをやる人たちの、ギャグを自分も使いたい」というリスペクトの気持ちをも感じられるのが好感の持てる所です。
もう少し言うと「欧米か!」は「○○か!」を連呼するというフォーマットであって、実際の彼らの漫才では「女子か!」「アフリカか!」とか様々なパターンがあります。でも、流行となっているのは「欧米か!」のみです。
要は、人が普段の会話のシーンで、何か相手の言うことに呼応して自分の気持ちが動いた勢いを感じて欲しい際に、本来ならば相手のセリフに応じたツッコミをするところを、そこまでの才はないために、とりあえずその勢いのみをこのフォーマットで伝えて、目下の会話を活性化する、という一種のコミュニケーションツールとなっている訳です。
それを証拠に「欧米か!」を使う人は、多くの場合「欧米か、欧米か!」と連呼します。
こういう、カテゴライズするならば「コミュニケーション活性化に役立つツッコミ系ギャグ」とでも言えるジャンルは「何でそーなるの」「○○かよ!」など、昔から数々あります。
共通するのは「汎用性の高さ」ですが、上記の2つが
「何でそーなるの」→「そう」という指示語
「○○かよ!」→○○=そのままの事実
ということで汎用性を高めていたのが「欧米か!」にはもはや
「欧米」の部分に「おーべー」という語感の滑らかさ以外に意味がないところに「フォー」「ゲッツ!!」時代のギャグだな、という気もしますが。。
しかしながら、こういうコミュニケーションを円滑にするの補助ツールとなるギャグが増えることは、素敵なことだと思います。